気化熱とは何か。汗をかくと体が冷える理由

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汗をかくと体が冷えたり、夏に打ち水をすると涼しくなるのは「気化熱」によるもの。
そう説明を受けたことがあるのではないでしょうか。
でも、そもそも気化熱ってなに?
この記事では、そんな知っているようで知らない疑問を解決します。

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個体・液体・気体について考えよう

気化熱を理解するためには、物質の3つの状態について知っておく必要があります。
誰でも知っているように物質には「個体」「液体」「気体」の3つの状態があります
水の場合それぞれ「氷」「水」「水蒸気」に当てはまりますよね。

では、この3つの状態にはどのような違いがあるのでしょうか。
それは、「分子の運動量」が違うのです。
分子の運動量は個体<液体<気体の順に大きくなっていきます

「個体」は1つ1つの分子の運動量が小さく、分子間力が強くはたらくため、分子が綺麗に整列して形を一定に保つことができます。

「液体」は個体よりも分子の運動量が大きくなりますが、まだ分子間力も働いています。
そのため、分子が整列して一定の位置に留まることはできませんが、遠くに離れていくこともなく、形を自由に変えることができるのです。

「気体」は液体よりもさらに分子の運動量が大きくなります。
分子間力はほとんど働かないため、分子は自由自在に動き回ることができます。

これをふまえて、気化熱とは何なのか考えていきましょう。

気化熱を知ろう

気体は液体に比べて、分子の運動量が大きい状態でしたね。
運動量が大きいということは分子が持っているエネルギーが大きいということです。
液体が気体に変化するためには、運動量を大きくする=保有するエネルギーを大きくする必要があります
保有するエネルギーを大きくするためには外部からエネルギーを受け取らなければならず、この受け取るエネルギーが「気化熱」と呼ばれるのです。
(ちなみに、個体が液体に変化するときに必要なエネルギーは融解熱といいます。)

つまり、気化熱とは「液体が気体に変化するために必要なエネルギー」ということです。

なぜ汗をかくと体は冷えるのか

ここまで理解できれば汗をかくと体が冷える理由は分かりますよね。
かいた汗(液体)を放っておくと、気化して気体へと変化していきます。
このときに必要なエネルギーとして、体の熱を使うのです。
当然、熱を奪われた体は冷えていきます。

それでは、夏に打ち水をすると冷たくなるのはどうしてでしょう。
ぜひ考えてみてください。

まとめ

今回は気化熱とは何かについて考えてみました。
気化熱を知ると、汗で体が冷える理由にも納得ですね。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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