色は光。色の三属性「色相」「明度」「彩度」とは。

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色には「色相」「明度」「彩度」の3つの属性があります。
これらの組み合わせによって、赤や青などの色味、明るい暗い、鮮やか濁りなどの印象を変えることができます。
では、この3つの属性はいったい何の違いから生まれるのでしょうか。
人が物を見て色を感じることができるのは光があるから。
ヒントは光にありそうです。

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物に色がついて見える理由

太陽光のような光は様々な波長の光が混ざり合っています。
その光が物に当たるといったいどうなるでしょう。
答えは「物によって違う」です。
短い波長の光を吸収し、長い波長を反射する物やその逆に短い波長の光だけを反射する物。
あるいは、波長に関係なく均等に吸収、反射する物。

光の波長が違うと色は違って見えます
例えば、赤色の光の波長は610nm-750nmと長く、青色の光は435nm-480nmと短いです。

私たちが物を見ているということは、物に反射した光を見ているということです。
したがって、波長が長い光を多く反射する物を見ると赤く見え、波長が短い光を多く反射する物をみると青く見えるのです。

「色相」は「光の波長のピーク」で決まる

色相とは、赤・黄・緑・青などの色味のことをいいます。
色味の違いは光の波長のピークの違いでしたね。
色の違いというと色相の違いを指すことが多いので理解しやすいのではないでしょうか。

ここでは赤・黄・緑・青の反射率曲線を示してみます。
反射率曲線とは横軸に波長、縦軸に反射率(物に光が当たったとき、何%の光が反射されるか)をとったグラフです。
縦軸の値が大きいほど反射される光の量が多い=目に入る光の量が多いということになります。
あくまでイメージですので、色相を考える参考にしてください。

各グラフでピーク位置(反射率が大きい位置)が違うのが分かると思います。
長い波長の反射率が大きいと赤色、短い波長の反射率が大きいと青色になります。

「明度」は「光の量」で決まる

明度は色の明るさの度合いです。
明度が高くなるほど明るく白い色に、低くなるほど暗く黒い色に近づいていきます

物体が光を100%反射するときその物体は真っ白に見えます。
逆に物体が光を100%吸収するときその物体は真っ黒に見えます。
実際には反射率・吸収率が100%の物体は存在しませんが、白は光の反射率が高く黒は光の吸収率が高いということです。

つまり、光を多く反射する物体ほど白く、光を多く吸収する(反射しない)物体ほど黒く見えるのです。
それでは、次の反射率曲線を見てみましょう。

どちらもグラフの形状は同じなので、色相(この場合、長波長の光を多く含むため赤色)は同じはずです。
しかし、反射率が異なっているため、反射率が大きい方がより明るく(白っぽく)、反射率が小さい方が暗く(黒っぽく)見えるのです。

「彩度」は「光の割合」で決まる

彩度は色の鮮やかさの度合いです。
彩度が高いと色相(色味)が明瞭に感じられ、彩度が低いとくすんだ色に見えます
白と黒そして、その中間色であるグレーは無彩色といい、彩度が0(ゼロ)の色になります。

彩度が高いということは色が混ざりあっていないということです。
つまり、ある波長の光の割合が多く、他の波長の光の割合が少ない状態です。
次の反射率曲線を見てみましょう。

グラフの3色は色相・明度は同じで、彩度のみが異なります。
(曲線の形状はイメージです)
長波長の反射率と低波長の反射率の差が大きい曲線は鮮やかなオレンジに見え、長波長の反射率と低波長の反射率の差が小さい曲線は濁った色に見えます。
そして、全ての波長において反射率に差がない(平坦な)直線はグレーに見えます。
彩度が高いということは、特定の波長の光の割合が多いということなのです。

まとめ

色の三属性について「光」に注目してご紹介しました。
私たちの身の回りにある色は、反射する光の量や波長の違いによって作り出されています。
それでは、物に当てる光の色そのものを単色(赤や青)にしたら物の見え方はどう変わるでしょうか。
ぜひ考えてみてください。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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